なぜ「普通の学生」の志望動機は似たようなものになってしまうのか

なぜ「普通の学生」の志望動機は似たようなものになってしまうのか 就活ノウハウ
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就活生の志望動機は、驚くほど似ています。

「御社の事業に魅力を感じ、グローバルな環境で成長したいと考え……」。こういった文章を、面接官は毎年何百本と読んでいます。どれも整っているのに、読み終えたあとに何も残らない。

面接官は「それ、他の会社でも言えるよね」とは言いません。でも、思っています。

なぜ、普通の学生の志望動機は似たようなものになってしまうのか。その構造を、順を追ってお話しします。

「志望動機」という言葉を、よく見てみる

志望動機を書こう、とPCの前に座ったとき。たいていの人はまず、その企業について調べます。事業内容、企業理念、業界でのポジション。それ自体は悪くありません。

でも、調べたあとに、そのまま書こうとしてしまうことが多い。すると、どうしても企業の話になります。事業の強み、業界での立ち位置、将来性。書いているのは企業の紹介であって、自分の話ではない。

ここで、「志望動機」という言葉をよく見てみてください。

志望の、動機です。

志望しているのは、あなたです。動機を持つのも、あなたです。企業の魅力について書けと言われているわけではありません。なぜ「あなたは」うちなのか。それを聞かれているのです。

ということは、まず自分の話が先に来るはずです。自分はこういう人間で、こういうことを届けたい。だから御社なのだ、と。自分が先にあって、企業がそのあとに来る。これが志望動機の論理です。

普通の学生の志望動機が似てしまうのは、この順番が逆になっているからです。

企業の話から入ってしまうから、自分が抜け落ちる。自分が抜け落ちた志望動機は、誰が書いても同じになります。

言葉をよくみている画像

何がもらえるかだけで選んでいないか

もうひとつ、志望動機が似てしまう理由があります。

就職活動を始めたとき、多くの学生は企業を「何が手に入るか」で見ます。年収、知名度、福利厚生、勤務地、研修制度。

これは自然なことです。社会人として働いたことがない学生にとって、仕事が「価値を届けること」だという感覚は、まだ実感を伴っていません。構造的に当たり前のことです。そこにギャップがある。

でも、そのギャップを埋めていくのが就職活動です。いま「仕事=貢献」と言われてピンとこなくても、ここからで十分です。

ただ、ギャップを埋めないまま志望先を選ぶと、志望動機は「なんとなく」を言葉にしただけのものにしかなりません。もらえるものが同じならどこでもいい、という構造になるからです。

このサイトで何度も言っていますが、仕事とは貢献のことです。お金をもらうことではなく、誰かに価値を届けること。何をもらえるかだけで企業を見ていると、就職の入り口にすら立てていないことになります。

貢献、と聞くとめんどうに感じるかもしれません。でも、あなたのやりたいこと、得意なこと、好きなことで誰かに価値を届けて、それで喜んでもらえるというのは、存外に楽しいことです。仕事を楽しんでいる人は、だいたいそうやって働いています。

逆に、待遇のようなもらえるものだけで仕事を選んでいる人は、やっぱりどこか違います。

本音の志望動機が見つかったら、その仕事はたぶん楽しい。だから、探しましょう。

何がもらえるかだけで選んでいる女性

志望動機を、あなただけのものにする四つの層

志望動機を見つけるための考え方があります。四つの手順で考えてみてください。

ひとつめは、あなたが社会でやりたい貢献。誰に、何を届けたいのか。

ふたつめは、なぜそう思うのか。あなたの価値観やコア。どんな経験から、その思いが生まれたのか。

みっつめは、自分にできると思う理由。あなたの強み。どんな力を持って、その企業に貢献できると考えているのか。

よっつめは、その企業で具体的にやりたいこと。どの事業で、どんな仕事で、その思いをかなえようとしているのか。

あなたが「欲しいもの」や「したいこと」だけでは、志望動機は完成しません。

届けたいこと、あなたの強み、その企業のこと、そして具体的にその企業で何をしたいのか。この四つが揃って初めて、「あなたが」その企業を志望する動機ができるのです。

具体的に見てみます。

ある学生が、金融業界を志望しているとします。Givingは「地方の中小企業を元気にしたい」。これだけだと、地方銀行ならどこでもいい、という話になってしまいます。メガバンクでもいいかもしれない。信用金庫でもいいかもしれない。

でも、ふたつめの層が加わるとどうでしょうか。「実家が町工場を営んでいて、資金繰りに苦しんだとき、ある地方銀行の担当者が何度も足を運んでくれた。あの人がいなければ、工場は続いていなかった」。Givingの裏にある、個人的な経験と価値観が見えてきます。

さらに、みっつめの層。「大学のゼミで中小企業の財務分析に取り組んできた。数字を読み解いて、企業の課題を整理する力がある」。自分がその仕事に貢献できる根拠が加わります。

そしてよっつめ。「御社は、地域密着型の事業承継支援に力を入れている。実際に○○支店の取り組みを社会人訪問で伺って、自分のやりたいことと重なると感じた」。ここまで来ると、他の銀行には出せない志望動機になります。

四つの層が揃うことで、あなたの軸と企業の事業が、具体的な一点で結びつくのです。

まず自分の軸を持つ

では、あなたの軸はなんでしょう。

それを探すのが自己分析といわれるものです。自分はどんな人で、どんな想いを持っている?何を得たい?得たものでどんな価値をつくり届けたい?そんな風に、軸を探していくこと。

自分のことを深く深く掘り下げていけば、あなたが活躍すべき場所は見えてきます。それが出発点です。

そうして気づいたあなたの「軸」は企業の調べ方を変えてくれるでしょう。自分の問いを持って情報に接することができるから、調べたことが志望動機の材料になる。

企業を調べるのは、軸を持ったあと。そして、調べたあとには社会人訪問で確かめる。この順番で進めると、志望動機は書けるようになります。

「普通の学生」から、一歩踏み出す

普通の学生の志望動機が似てしまうのは、普通の学生だからです。それは構造的に当たり前のことで、そこから変わっていくのが就職活動です。

見たことはないでしょうか。大学の先輩が、卒業前にこれまでとは全然違う「大人」になっているのを。

あれは、就職活動を通じて仕事や社会と向き合い、自分を掘り下げた結果です。就活の成果は内定だけではありません。

あの変化そのものが、就活がもたらすものです。

あなたにも、それは起きます。

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監修者プロフィール

絶対内定ラボ編集部

『絶対内定』シリーズは、日本で最初の就職・転職活動支援スクールである我究館による発行本です。大学生協18年連続売上第1位の一番売れてる自己分析本で、人気・難関企業への多数の採用実績をもとに、「何をすれば内定するのか」を具体的に提示しています。