志望動機がコピペになる人に足りない、たったひとつのこと

志望動機がコピペになる人に足りない、たったひとつのこと 就活ノウハウ
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志望動機を書こうとすると、手が止まる。やっとの思いで書いても、会社の名前を入れ替えれば、そのまま別の会社にも出せてしまう。御社の成長性に惹かれました。人を大切にする社風に、共感しました。——どこにでも通る、あの志望動機です。

これを、企業研究が足りないせいだと思って、もっと情報を集めようとする。でも、原因はそこではありません。もっと手前、書き始める前の立ち位置にあります。

それは、選んでくださいの文章になっている

御社の成長性、御社の社風、御社の理念。こういう志望動機は、主語が全部、会社です。あなたは、会社の長所を並べてほめ、だから入れてください、と頭を下げている。

会社の長所をほめる言葉は、どの会社にも使えます。成長している、人を大切にしている、挑戦できる。どれも、たいていの会社に当てはまる。だから一枚書けば、宛名を変えて、何社にでも出せてしまう。使い回せるのは、その文章が、特定のあなたとも、特定のその会社とも、結びついていないからです。

恋愛に置き換えてみてください。あなたが告白される側だとして、お金があるから、見た目がいいから、実績があるから、付き合ってほしい。そう言われて、嬉しいでしょうか。たぶん、ぞっとします。この人は、わたしではなく、わたしの条件に寄ってきただけだ。もっといい条件の相手が現れたら、すぐにそちらへ行く。そう見抜いてしまうからです。

会社の長所をほめ並べた志望動機を読む採用担当者も、これと同じ気持ちになっています。

主語を、自分に取り戻す

本当の志望動機は、向きが逆です。主語は、会社ではなく、あなた。

あなたが、これからどこへ行こうとしているのか。何を成したくて、どんな人間になろうとしているのか。その道のりの上に、その会社をどう置くのか。

会社は、ほめる対象ではなく、自分の行き先を実現する舞台であり、ともに進むパートナーであり、同じ志を持つ仲間です。なぜ、その舞台なのか。なぜ、その相手なのか。それを語るのが、志望動機です。

まず、自分の軸を決める

だから、書く順番は、会社からではありません。最初に決めるのは、自分の軸です。

軸とは、誰のために、何のために働きたいのか。自分が、何を大事にして生きていく人間なのか、ということ。人々の暮らしを根っこで支えたい。理不尽な格差をなくしたい。人の心を動かす側にいたい。立派な言葉でなくてかまいません。自分の中から出てきた言葉であることだけが、大事です。

軸が決まると、世の中の会社を、軸に当てはまるか、当てはまらないかで、仕分けられるようになります。当てはまる会社が、あなたの本命です。先に会社を決めて、あとから軸をこじつけると、また、どこにでも出せる志望動機に逆戻りします。

表向きの顔の、奥を見る

軸に合う会社が見えてきたら、次は、その会社を深く知る番です。ここで、ほとんどの人が、同じ場所でつまずきます。

採用ページと、説明会のパンフレット。みんな、そこだけを見ています。けれど、そこに並んでいるのは、会社が、誰に見られてもいいように整えた、表向きの顔です。それをほめるのは、相手の外見だけを見て、きれいですね、と言うのに似ています。同じ顔を、何十人もが、同じようにほめる。心は、動きません。

だから、その奥を、自分で見にいきます。その会社の商品やサービスを、実際に使ってみる。店があれば、足を運ぶ。株主向けのIR資料を読むと、採用ページには出てこない、その会社の本音や、弱さや、これからの課題が見えてきます。OB・OG訪問で、中にいる人にしかわからない話を聞く。経営者が話している動画を探して、その人自身の言葉で未来を聞く。

外見の奥にある中身を知ること。それを、ほとんどの応募者は、やっていません。

窓に反射をする女性

ほめるのをやめると、課題が見えてくる

中身まで見にいくと、不思議なことに、ほめ言葉は出てこなくなります。

御社の商品が好きです、あのサービスに感動しました、というのは、消費者から見える表面の話です。奥まで見た人は、もう、そこには立っていません。この会社は、これからどんな課題に直面するのか。十年後、業界はどう変わり、その中でこの会社は何と戦うのか。お客さんの目ではなく、中で働く人の目で、会社を見るようになっています。

そして、ここからが、本当の踏み込みです。課題を見つけて指摘するだけなら、評論家と変わりません。その先へ進みます。

ひとつは、見立てること。いまの長所をほめるのではなく、この会社にはまだこんな可能性がある、と、向こうも気づいていない未来を、こちらが見抜く。あなたにこれができるはずだ、と。もうひとつは、引き受けること。見抜いたその未来を、自分が一緒に取りにいく、と名乗り出る。あなたと、これをやりたい、と。

あの課題を、自分なら、こう解く。自分が入れば、この会社のここが変わる。それは、分析でも、応援でもなく、提案です。会社をほめる人は、選ばれるのを待っています。会社に提案する人は、もう、一緒につくり始めています。

会社への提案を考えている女性

行き先が定まった人間は

ここまで来ると、志望動機が書けない、ということの正体が見えてきます。書き方を知らないのではありません。自分が、どこへ行こうとしているのかが、まだ定まっていない。問われているのは、文章力ではなく、それだけです。

あなたは、どこへ行こうとしているのか。その道の上で、この会社と、何を成し、何を残すのか。それさえ自分の中にあれば、言葉は、あとからついてきます。

行き先が定まった人間は、もう、選ばれるのを待っていません。この会社で何をやるかを、自分で決めて、差し出している。評価される者の構えではなく、ともに歩く決意を見せる者の構えです。志望動機とは、本当は、その決意のことです。

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監修者プロフィール

絶対内定ラボ編集部

『絶対内定』シリーズは、日本で最初の就職・転職活動支援スクールである我究館による発行本です。大学生協18年連続売上第1位の一番売れてる自己分析本で、人気・難関企業への多数の採用実績をもとに、「何をすれば内定するのか」を具体的に提示しています。